Jazz Vocal 2004 ジャズ・ボーカル新黄金時代(その2)
(スイングジャーナル「ジャズ読本2005」より)

こういう複雑にしてコケットリーな
日本的な響きは世界に誇れる
ジャパニーズ・ハーモニーである

 ユニークなハーモニーで知られるXUXUは04年に本誌読者投票のボーカル・グループ部門で堂々の第1位 に選ばれた。これは凄いことだ。育ての親の伊藤プロデューサーは、ここまで来るのに8年かかったと涙ぐんでいたが(泣いてないって)、とにかく大変だったことは事実である。しかし人徳である。8年間も彼女たちが離れなかったのだから。頑固だけど、いい人なんだ。
 アレンジも自分でするのですよと、会ったときに聞かされた。それはそうだろうが、ああいうヤヤコシイ編曲を若い美空でこなすのは、さぞ骨が折れるだろう。そう言うと、だってほかの人には無理ですものと、切り替えされた。意気軒昂、というかんじである。
 一挙に3枚のアルバムを発表した後、04年には『ねぇ、』というのを出した。なにが「ねぇ」なのかよくわからないのだが、意表をつくタイトルである。伊藤さんの頭の中はどうなっているのだろう。
 ハーモニーに弱いと言われつづけて来た日本人だが、こういう複雑にしてコケットリーなサウンドは日本人にしか作れまい。ひじょうに日本的な響きに聴こえるのだ。世界に誇れるジャパニーズ・ハーモニーである。
(馬場啓一)

 

ジャズ・ボーカル新黄金時代その1


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