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独自のボイス・アートでJ-JAZZシーンを席巻するXUXU(しゅしゅ)、“JZ
Blat”初登場である。ア・カペラを超えた、4人の女性ボーカリストが“声”のみで表現する創意に満ちた音世界は、ジャズの枠を越えた“XUXU現象”として大きな話題を作りつつある。ビートルズのカバーに挑んだ最新アルバム『ザ・ビー』で新たな境地へと挑んだ彼女達、その真価は渋谷の新たなジャズ名所で存分に発揮された。火曜日にもかかわらず、客席はかなりの賑わいを見せている。この盛況ぶりを見て、ジャズ・ファンの間ではXUXUというジャンルが存分に認識されているのだなあ、と改めて実感した。
これが初登場とは思えないほど、場に馴染んだ雰囲気でステージ・インする四人。一曲目は最新アルバムから(ノルウェーの森)。数あるビートルズ・ナンバーの中でも、大定番にして異色のナンバーであるこの曲を、原曲の輪郭すら確認出来ないほどに自在なコーラス・ワークで表現する。続く(P.S
I Love You)はビートルズのそれとは異なる同名異曲のジャズ・スタンダード。ジョージ・シアリング風の華麗なアレンジの元、独自の“XUXU語”に混じって日本語詞がチラチラ聞こえてくる遊び心が実に粋だ。
オープニングの2曲で観客を乗せた後、リーダーのYUKIから、現在妊娠中で4月に出産予定という驚きの事実が告げられた。と言うことは現在妊娠8ヶ月、ステージに立っていても良いのだろうか?などと心配してしまうが、本人は「歌うことは子供の胎教にもいいようです!」と、至って屈託が無い。歌うことと生き方がそのまま地続きになった者の強さだろうか。
後半も、口琴のような音色で綴ったイントロが数あるカバー・バージョンの中でも強烈な異彩
を放つ(カム・トゥゲザー)、ビートルズをやるならこれを避けては通れない(レット・イット・ビー)と、聴きどころ満載のステージで客席は大いに盛り上がる。琉球音楽の要素を大胆に取り入れた(銀座カンカン娘)も、XUXUにしか表現出来ない面
白みに満ちていた。
3月5日には、最近彼女たちにホレ込んでいる御大・山下洋輔とのコンサートを終え、YUKIが元気な赤ん坊と共にステージに帰ってくる日まで、我々ファンはしばし(と言っても数ヶ月らしいです)待つといたしますか。
(高橋慎一)
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